[FOMR-0013] Monzano - " By This Time Last Year Every Thing Will Seem Younger " [CD]
¥1,260
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前作「High Horses & One Trick Ponies」から約1年半で、彼等の 2nd album「By This Time Last Year Every Thing Will Seem Younger」が完成した。今回のアルバムからギターとドラムに新メンバーを加え、以前よりもサウンドの厚みや楽曲のスケールを増した「新生MONZANO」の4人が手掛ける本アルバムは、Sjur Lyseidを中心とした各メンバーの個性が、前作よりポップでキャッチーなメロディー引き立たせた楽曲を生み出している。また、Sjur Lyseidはセカンドアルバムの製作途中に、自身のソロプロジェクトでもある” The Little Hands of Asphalt” でのアルバムリリースをしている。彼のソロアルバムは、MONZANOとは違った側面を持つアコースティックサウンドを軸とした、彼の美声と哀愁のメロディーが心に沁みる遊牧的なフォークミュージックである。彼のSSWとして開花した作品でもあり、Nick Drake、Elliott Smith、Jeff Hansonなどに匹敵する才能を持ち合わせていることも証明してくれた。また、このアルバムのサポートを務めているのもMONZANOのメンバーであり、各メンバーの音楽に対する柔軟性と幅広さも伺える。 「By This Time Last Year Every Thing Will Seem Younger」は、前作同様にシニカルなメロディーに重点を置きながら、彼らならではの弾けるようなドリーミーのシンセサウンドが加えられている。偶然にも1曲目「The Mannequin Wakes」の冒頭は、前作と同様にチープな電子ドラムで始まり、ギターアルペジオとシンセサウンドが組み合わさってメリーゴーランドを思わせる一面もある。2曲目「Yes, We Can't」は皮肉ったタイトルで、某大統領の有名なセリフから来ている。そして7曲目の「Cold Waters」では、地元オスロで活動する、” Norma Sass” と言う女性バンドのボーカルThea Glenton Raknesをユニゾンで起用している。ラストの曲では、MONZANO流ゴスペルソングと言うべき、1分以上にも及ぶ合唱で幕を閉じる。これが、彼らの変化と新たな音楽性を示唆している。日本盤には、本国のリリースには、存在しない「I Wrote A Short Story for You」と「Worth Repeating Pt.2」が含まれている。このアルバムを聴き終わった後、何かから解放されたような不思議な満足感が得られるだろう。アメリカの著名なSF作家カート・ヴォネガットの作品の登場人物から名付けたという「Monzano」の楽曲はシニシズムとニヒリズムを描きながら、どこかもどかしい優しさがあり、ヴォガネットの小説に通じるものがある。
01. The Mannequin Wakes
02. Yes, We Can't
03. Know Your Velocity
04. Grand Siblings
05. Waterways And Altitude
06. Even Bluer Pills
07. Cold Waters
08. The Nombers Game
09. Sleeping on Sleepers
10. The Buildings, Then The Trees
11. Worth Repeating pt.2
12. I Wrote A Short Story for You