マサチューセッツ州ケンブリッジで結成されたユニット“Arms and Sleepers”。Max Lewis(プログラミング/キーボード/ギター)とMirza Ramic(キーボード/ギター/グロッケン)の2人は、様々な楽器を操り、エレクトロニックサウンドを中心に据え、アンビエントの底流の上に、温かなサウンドの潮流を創り出す。 自在に形を変える豊かで低音の効いたテクスチャ構成、不規則なビート、そして幽玄なボーカルが、無定形な低周波から導きだされる目には見えない魅力的なパルスを生み出している。そのサウンドは、物語を綴っているかのようなシネマティックなイメージで確立されている。
この作品は、ヨーロッパ・アメリカ各地で大好評を得た前作"Black Paris 86"から約1年を経てさらに進化を遂げており、ポストロック、エレクトロニカ、アンビエント、フォークトロニカ、トリップホップなど多種の要素が盛り込まれ、ジャンルレスな作品に仕上がっている。また、北アメリカとヨーロッパでの数々のツアー経験が、音楽とアートワークを含めたアルバム全体のコンセプトとして反映されており、激しく情熱的な一面と、繊細で哀愁の漂う一面とを覗かせている。さらに本作では、グロッケン、メロディカ、アコーディオン、オルゴール、チェロ、CASIOピアノなど多数のアコースティック楽器を取り入れ、以前に比べて飛躍的にサウンドの幅を広げた。 そして、ゲストにはTom Brosseau (FatCat Records)、Shelley Short (Hush Records)、Ben Shepard and Catherine Worsham (Uzi & Ari)、Philip Jamieson (Caspian)、Mona Elliott (Travels)、Adam Arrigo (The Main Drag)、Matt Lajoie (Cursillistas)といった 個性豊かなアーティストが参加しており、前作よりボーカルトラックを増して、楽曲ごとに異なったイメージを与えている。 行ったことのない場所や見たことのない物の記憶・・・そんな不思議な感覚を呼び起こす壮大なサウンドスケープが、このアルバムの中に広がっている。
01. Orly
02. Matador
03. The Architekt
04. Twentynine Palms
05. Helvetica
06. The International
07. Simone
08. Kino
09. Words Are For Sleeping
10. The Paramour
11. We're All Paris Now (Pt.2) *
*ボーナストラック追加(日本盤 CDのみ)